注意を払う必要のある特殊文字の数は、多くはありませんが、対応の仕方に多少違いがあります。まず、特殊文字の前に \ を付けるだけで良い特殊文字は、\verb| | も使えます。これを使う場合は、| | の中に特殊文字を記述します。特殊文字が複数行にわたる場合は、verbatim環境を用います。本文中に、\begin{verbatim} と \end{verbatim} を書き、これらの間に特殊文字を記述します。また、verbatim環境内の文字には、特殊文字以外の文字も使えるため、TeX文書にプログラムソース等を書く場合に、よく用いられます。
以下は、特殊文字の前に \ を付けるだけ(\verb| | も可)のタイプ、\verb| | を用いるタイプに分けて書いた例です。また、verbatim環境を用いて複数行に書く場合の例も含めています。
\documentclass[10pt]{jarticle}
\begin{document}
\verb|\|を前に付けるタイプ(\verb|\|verb\{\}も可)
\$ \& \% \# \_ \{ \}
\verb|$ & % # _ { }|
\verb|\|verb\{\}を用いるタイプ
\verb|\ ^ ~ < >|
\begin{verbatim}
複数行の場合の書き方
$ & % # _ { }
\ ^ ~ < >
\end{verbatim}
\end{document}
このようにTeXファイルを編集し、PDF表示させると、verbatim1.pdf(PDFファイル)となります。上記の TeX ソースと、PDF表示を比べると、よくわかると思います。